NHKスペシャル:香川照之の昆虫やばいぜ！

俳優:香川照之さんの昆虫への偏愛により成り立つ番組『昆虫すごいぜ』。
香川さん扮する『カマキリ先生』、今回はコスタリカへ。
2夜に渡って放送された、その内容が…

先生憧れのモルフォ蝶や、プラチナコガネ、巨大カブトムシとの遭遇で大興奮！
因みにカマキリ先生、ちゃんとコスタリカ政府に昆虫確保の許可を得て、調査してます。

以下、ネタバレです。すごいぜ！とやばいぜ！が混在してます。ご了承ください。

まず、モルフォ蝶…
羽を閉じていると、美しいとはいえ茶色で地味…
ただ、その羽を一旦開くと…幻想と見まごうばかりの美しさ。
それを見るだけでなく、偶然の産物で、その手で捕まえるという…
カマキリ先生…羨ましい…
1度でいいから、飛んでいる生モルフォ、見てみたい…
そしてその後…10分前に蛹から孵ったばかりのモルフォ蝶に、もう少しで孵るであろう中身の透けた蛹も…

そして深夜？夜明け前？
ライトトラップ…光に集まる虫を、張り巡らせたネットで捕まえた、生き物と思えない『プラチナコガネ』。
ゴールド、シルバー、メタリックブルー…その姿、まるでメタリックの置物。
カッコイイ…

他にも先生は、ライトトラップで様々な虫と遭遇…
例えば…

生まれたての木のような色のカミキリムシ…それが「新種の可能性有！」らしい…

表は緑、裏はサーモンピンクの蛾。

腹がコバルトブルーの蝉(←雄、雌は黄色)、ザマラ。

ハキリアリの女王アリ…生まれたばかりで、これから自らの巣(コロニー)を作りに行くところで、地上に出てきたらしい。
女王アリって、こうして自分のコロニーを形成していくんだね…地上に出てくるなんて…知らなかった…

そして、先生憧れの丸胸カマキリとの出会い。

そのライトトラップの付近で見つけたタガメ。
タガメ愛の深い先生、大興奮！
『大ボーナス♥』と先生、ニッコニコ！

先生が出会った野生動物/鳥も、ハナグマにナマケモノ、バク、オオハシ…
触れ合えるんじゃないかって距離。
羨ましい…

ただこの番組、ただ昆虫を確保して大興奮するオッサンをお送りするだけじゃない。

コスタリカのある村でマメ科の木に止まるエレファスゾウカブトに遭遇。
その数、何と10匹！
1本の木にこんなに止まるなんて有り得ないはず。
こんな状況がなぜ起こるかと言うと…人間による環境破壊(自然をバナナ園に変えるとか)により、エレファスゾウカブトの食用にするマメ科の木が激減。
そして、そこから世界中の昆虫に異変が起きている事に関する話が…
それが、なかなか怖い…
ドイツでは、短期間に沢山の種類の昆虫が絶滅…
同じ時期(7月頃)に捕獲した昆虫の数が、20数年で3分の1に…
その他、イギリスやプエルトリコ、そしてここ日本でも昆虫が激減…
昆虫が絶滅すると、巡り巡って、人間が食べるものが無くなる事態に…
また、汚物を分解する昆虫がいなくなると、病原菌が蔓延するということも…

人間のエゴで、結局、人間の首を絞める結果に…
たかが昆虫…されど昆虫…

考えさせられる番組でした。